データ改ざんの施工管理者 関与物件は41件

横浜市のマンションで‘傾き’が見つかり、建物を支えるくいのデータが改ざんされていた問題で、くいの工事を請け負った旭化成建材と親会社の旭化成は22日、過去10年間に請け負った3040件の概要を公表し、データの改ざんに関わった現場の施工管理者が担当した物件は、9の都県で合わせて41件に上ることを明らかにしました。旭化成建材などは今後、この41件を優先して調査を進めるとしています。
この問題は、横浜市都筑区のマンションが傾き、建物を支える70本のくいのデータが改ざんされ、このうち、少なくとも8本のくいが必要な深さの支持層まで達していなかったもので、旭化成建材は、別の棟のデータを流用するなどして虚偽のデータを報告書に記載していました。
旭化成建材と親会社の旭化成は22日夕方、旭化成建材が過去10年間に工事を請け負った全国の3040の物件の、都道府県別の件数や建物の種類の調査結果を国土交通省に報告し、その内容を公表しました。
それによりますと、旭化成建材が請け負った工事は、沖縄県と和歌山県を除く45都道府県に上り、このうち、データの改ざんに関わった現場の施工管理者が担当した物件は、9の都県の合わせて41件に上ることを明らかにしました。

都県別では、愛知県が23件と最も多く、次いで岐阜県が6件、三重県が5件、東京都が2件、茨城県と千葉県、神奈川県、石川県、静岡県が1件ずつとなっています。

また、41件の建物の種類別では、マンションなどの集合住宅が13件、工場・倉庫が9件、事務所が4件、医療・福祉施設が4件、学校が3件、公共施設と商業施設がそれぞれ2件ずつ、その他が3件、分からないものが1件となっています。

都県ごとの建物の種類別では、愛知県はマンションなどの集合住宅が9件、工場・倉庫が5件、医療・福祉施設が2件、学校が2件、事務所と公共施設がそれぞれ1件ずつ、その他が3件となっています。
岐阜県ではマンションなどの集合住宅が2件、事務所、商業施設、医療・福祉施設、それに学校がそれぞれ1件ずつとなっています。
三重県では工場・倉庫が2件、マンションなどの集合住宅、事務所、それに商業施設がそれぞれ1件ずつとなっています。
東京都では、事務所と工場・倉庫がそれぞれ1件ずつとなっています。
また、茨城県では公共施設が1件、神奈川県ではマンションなどの集合住宅が1件、石川県では医療・福祉施設が1件、静岡県では工場・倉庫が1件、千葉県では物件の種類が現時点で分からないものが1件となっています。

会社側は個別の建物の名前や詳しい所在地については明らかにしていません。

旭化成建材と旭化成は、午後6時すぎから記者会見し、この中で、「横浜市のマンションの居住者の皆様などに深くおわび申し上げます。また、全国の皆様に不安を与えたことを重ねておわび申し上げます」と述べ、改めて謝罪しました。
そのうえで、データの改ざんに関わった現場の施工管理者が担当した41の物件について、調査を優先的に進めるものの、現時点では調査を終える時期の見通しは分からないとしています。

3040件の内訳

旭化成と旭化成建材によりますと、旭化成建材が過去10年間に請け負った3040件の物件は、北海道で422件、東京都で356件などと45の都道府県に上ります。
都道府県別では、北海道が422件、東北では、福島県が87件、宮城県が80件、秋田県が27件、青森県が19件、岩手県が13件、山形県が5件となっています。

関東甲信越では、東京都が356件、埼玉県が198件、神奈川県が192件、茨城県が179件、千葉県が168件、群馬県が39件、山梨県が35件、長野県が29件、栃木県が17件、新潟県が3件となっています。

東海では、愛知県が82件、静岡県が55件、岐阜県が17件、三重県が13件、北陸では、石川県が25件、福井県が1件、富山県が1件となっています。

近畿では、大阪府が262件、兵庫県が89件、京都府が48件、奈良県が22件、滋賀県が21件、和歌山県が0件となっています。

中国地方では、島根県が121件、広島県が112件、山口県が44件、岡山県が27件、鳥取県が16件、となっています。

四国では、愛媛県が64件、徳島県が19件、香川県が9件、高知県が7件となっています。

九州では、福岡県が47件、宮崎県が25件、熊本県が12件、大分県が10件、鹿児島県が10件、佐賀県が7件、長崎県が5件となっています。沖縄県では0件となっています。

国交省「流用ないか速やかな調査必要」

旭化成と旭化成建材から、旭化成建材が過去10年間にくいの工事を請け負った全国の3040の物件の概要についての報告を受けて、国土交通省は「今回のデータは旭化成建材が過去10年間に施工した工事の概要を示したもので、建物などの安全性に問題がある工事を示すものではない。1日も早く住民や国民に安心してもらうためにも、データの流用などを行った工事がないか、速やかに調査を行うことが必要で、国土交通省としては調査が迅速かつ厳正に実施されることと併せて国民の不安が広がらないよう万全の対策を取っていきたい」とするコメントを発表しました。

岐阜県「県の発注では該当施設なし

この問題で、岐阜県内には、データの改ざんに関わった現場の施工管理者が担当した物件が6件あることが明らかになり、岐阜県は旭化成側に聞き取りをしたいという意向を示しました。

22日夕方、岐阜県が急きょ行った記者会見によりますと、岐阜県が発注した公共事業を調べたところ、旭化成建材がくいの施工を請け負った建物は過去10年間で10件見つかりましたが、この中には、横浜市のマンションでデータが改ざんされたケースのように、コンクリートのくいを基礎に打った物件はなかったということです。このため22日旭化成側が発表した6件は、県が発注した10件の建物とは別のものである可能性が高いとしています。
岐阜県は、具体的な情報を聞き取りたいとして旭化成側にすでに申し入れをしていますが、これまでのところ明確な回答がないということで、23日以降、改めて申し入れることにしています。
県建築指導課の篠田圭司課長は「学校など該当する建物が多かったことは非常に残念だ。早急に対応してもらえるよう旭化成側に要請し情報収集に努めたい」と話していました。

引用http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151022/k10010278991000.html

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